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もしかしたら多動性障害かも!その診断方法と対処法

子育て情報

多動性障害と聞いたことある方もいるかもしれません。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)と呼ぶこともあります。

最近ではADHD の子供が増えてるような傾向があります。

これは一概には言えませんが ADHD という言葉が世間的に広まったことで、この言葉を認知した保護者や周りの大人が増えたことが起因していることも可能性として考えられます。

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ADHD (注意欠陥・多動性障害)とは

ADHDの特徴

ADHD は、生まれつきの脳発達障害で、主に不注意(注意ができない)、多動性(落ち着きがない)、衝動性(衝動的に行動に移す)の症状がみられます。


子どもの約5%がADHDの症状があることが確認されています。
子どもよって個人差はありますが、全ての症状が出たり、どれかの症状が特化して出ていたりと様々です。


また、周囲の大人や友達とコミュニケーションを上手く取ることができないことが特徴にあります。

ADHDでは、自分の感情をコントロールできず、気になることがあればそちらに注意がいってしまう、落ち着いて座ったり並んだりすることができないなどの症状が見られます。個人差もありますが、年齢相応のコミュニケーションを取るのが難しいため、誤解されることも少なくありません。

また、感情をコントロールすることが難しいため、感情の起伏が大きい場合もあります。少しのことでも興奮しやすく、友達に攻撃的になることがあります。比較的すぐに手が出たり大声を出したりします。

感情の起伏が大きい反面、日頃、無関心で表情があまり出ないのも特徴です。他の子よりも喜怒哀楽の表情が少ない場合は、ADHDの可能性があるかもしれません。

また、興味を持ったものに対しては、とことん追求し、大人でも知らないようなところまで調べて探求するような一面もあります。




しかしながら、未就学時には、ほとんどの子どもは、不注意があったり、日頃から元気いっぱい走り回ったりと子どもらしい生活をしているために、気づきにくかったりします。


ですが、保育園、幼稚園では、みんなで座ったり並んだりしなければいけない場面や、運動会や発表会などの練習をし始めると、気づくようになってくる可能性があります。

他の子が協調性を持って練習や本番に取り組んでいる中で、列や輪から外れて違うことをしていたりすると、うちの子はもしかしてADHDなのかなと心配になる場面に出くわすかもしれません。



保育園や幼稚園では、我が子の団体行動を保護者よりも多く見ているために、先に先生が気づくことが多くあります。しかしながら、デリケートな問題なため、なかなか保護者へ伝えることができない場合があります。


保護者は、運動会や発表会の本番での我が子の行動を見た時に、もしかしてと思うような行動があれば、先生に日頃の我が子の様子を聞いてみたり、相談してもいいかもしれません。


親の自分がなぜ先に気づいてあげられなかったのだろうと自分を責める必要はありません。
自宅では団体行動をすることがないため、他の子と比べる機会が少ないため気づきにくいのです。

ADHD は育て方が影響するの?

一般的に ADHD は生まれつきによる脳発達障害だと言われています。

そのため親の育て方やしつけによって起こるものではないと言われています。


発症には育て方の因果関係はないと言われていますが、しかしながら、接し方などで症状が悪化する恐れはあります。保護者のみなさんも積極的に子どもに関心を向け、正しい接し方を学んでともに成長を楽しみましょう。

ADHDの診断

  • 忘れ物が多い、約束を忘れる
  • 片付けられない
  • 注意を持続することができない
  • 計画を立てるのが苦手・計画通りに行動できない
  • 先生の言うことを聞かず走り回る
  • 順番を待てずうろうろしてしまう
  • しゃべりすぎる
  • 長時間座っていなければならない場面で、歩き回る、そわそわする

これらの特徴に多く当てはまるようなら、一度、小児神経科や児童精神科のある大学病院や総合病院を受診するといいでしょう。

ADHD の子供への関わり方


ADHD の子どもは先ほども説明したように感情のコントロールが難しいことから、「なんでできないの?」、「ちゃんと座りなさい」などの子供を責めるような言葉は避けた方がいいです。

なかなか他の子と同じようにできないことから親も感情的になり、そう言った言葉を言ってしまいがちになりますが、ここでは保護者のみなさんも一度深呼吸し、落ち着いて話しかけることが大切です。

集中できない子どもには、周りを整理整頓し、気が散るものをなくしたり、できないことで自信を無くしている子どもには、できないことを注意するのではなく、できた時には褒めてあげましょう。

順序立てて行動できない子どもには、1工程ずつ説明をしてあげると、ゴールに辿り着けることができ、その達成感が自信につながります。 

例えば、『歯磨きをしようね!』ではなく、

  1. 歯ブラシに歯磨き粉をつけよう
  2. 歯の〇〇のところを磨こうね
  3. (略)
  4. 全部磨けたら、うがいをしようね
  5. うがいは、洗面所に置いてあるコップに蛇口を回して水を入れよう
  6. そのお水で〇回うがいするよ
  7. 終わったらコップを〇〇に置いてね
  8. 歯ブラシは水ですすいで〇〇に立てて置いてね

といった感じです。

また、子どもの社会生活では、保護者や周囲の大人が見守ってやり、できたことや頑張っていることを認め、褒めてあげることが大切です

ADHD の治療法は

ADHDの子どもへの治療法は、環境調整、薬物療法、心理療法などがあります。


薬物療法では、子どもが自分自身の感情をコントロールできるようにするための手助けをします。

環境調整では、物事に対して、集中し、取り組むことが出来る環境を整えます。

心理療法では、子ども自身も社会のルールやマナーを学び、少しずつできるようになることで、自信を持ち、人間関係を構築していく方法を学びます。また、計画を立て、計画通りに行動する訓練や忘れ物を減らすために管理方法を学び、感情をコントロールする訓練なども行っていきます。

また、ペアレントトレーニングといわれる、保護者がADHDの子どもへの適切な接し方や方法を学ぶプログラムがあります。

これらの訓練をしていくことで、徐々に薬物療法を必要としないで生活ができるようになることを目指します。

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KYTを取り入れる

KYTとは

注意欠陥があるお子さんとぜひやってみてほしい遊びがあります。

それはKYTといいます。

KYTとは、危険予知トレーニング(Kiken Yochi Training)の略になります。

これは、警察や自衛隊、様々な工場など危険を伴う企業などでは頻繁に行われているカリキュラムです。

そんな堅苦しい感じのカリキュラムを子どもができるの?と思われるかもしれませんが、
視覚的でやり方はとても簡単です。時間は5分もあれば十分です。


どんな意見を言ってもよい。否定はしない。
あとは気づいた危険箇所を思いつくままに言っていくだけです。

KYTの実際のやり方

KYTでインターネットを検索するとたくさんのこういった画像が出てきます。

職業ごとの画像なども充実していて、配送業ではトラック運転中のイラストや荷物を積む作業中などのイラストがありますし、工場では機械で作業中や高所作業中のイラストなどがあります。

今回は、お子さんのKYTなので、身近な交通に関する場面で進めていきます。もっと身近な公園で遊んでいる時などのイラストがあればもっといいかもしれません。

まず、この上のイラストを見て、危ないと思うところを挙げてもらいましょう。

思いつくだけ挙げてもらうのがポイントです。

それがどんなに小さな可能性のものでもいいです。大人の常識から考えるとあり得ないと思うものでもいいですし、それを否定してはダメです。

例として

自転車に乗っているのが〇〇ちゃんの設定にします。

【〇〇ちゃんの回答例】

白い車が左に曲がってくるからぶつかるかもしれない

トラックが右に曲がってくるから、ぶつかるかもしれない

自分がこけて、道路に飛び出すかもしれない

横断歩道に出るときに段差があってこけるかもしれない

白の車とトラックがぶつかった後、こちらに車が飛んでくるかもしれない

前を渡っている男の子が荷物を落として、それに自分がつまづいてこけるかもしれない

自転車のブレーキがきかないかもしれない

のような感じです。

まだたくさんありますが、ゲーム感覚で危険箇所をいっていきます。子どもが思いつかなくなったら、こんなのもあるよねと教えてあげるのもいいです。

いくつかの回答は、大人が考えるといやいやほとんど可能性ないよ!というものもありますよね。ですが、それでいいんです。

やはり否定はしてはいけません。

次に、危険箇所が挙がったら、どうしたら防げるかを考えます。

『白い車が左に曲がってくるから、ぶつかるかもしれない』から、どうしたら事故を防げるかな?というように問いを出してあげてください。

『一旦止まる』ですとか、『白い車が止まってくれるのを待って渡る』、『白い車が行ってしまってから、渡る』など、どんな答えでも大丈夫です。

KYTはおおまかにこういった順序でやります。

注意欠陥のお子さんもそうですが、ADHDのないお子さんに対しても、KYTはとても有用なものになります。

お子さんの成長の基礎をしっかり作れるほか、親子の時間を大切にできます。

是非、みなさんのご家庭でも取り入れてみてはどうでしょうか。

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